今回は、ベトナム在住2年目のAさんと4年目のBさんのお話です
|
|
| ナビ: |
まず初めに、どのようにお部屋探しをされましたか?
|
| Aさん: |
当初はデタム通り(※1)の一泊10$前後のミニホテルに仮住まいをしながら、同僚のベトナム人の方々に手伝っていただいて、一週間程かけて通勤に便利な場所を選びました。
|
| Bさん: |
|
 |
|
|
|
デタム通り周辺 |
|
|
同様にデタム通りで仮住まいをしながら、私は基本的に自分で歩き回って探しました。日本で下調べをしておいたおかげか幸いすぐに良いお部屋が見つかり、長い間そちらにお世話になりました。国際色豊かなうえ、数年暮らす方もいれば数日だけの滞在などいろいろなタイプの利用者がいましたが、私は長期間暮らすことで大家さんとの信頼関係も築けました。
|
| ナビ: |
信頼関係を築くことで、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか?
|
| Bさん: |
それだけ有利な条件で住めるんです。例えば、家賃の据え置きが挙げられます。外国人向けにお値段の高い物件を扱う大家さんは、安心して貸せる優良な借り手には、契約更新のときなどに「ちょっと安くするから、これからもよろしくね」と言ってくれることがあります。もし私が引っ越すことになって、自分が暮らしていた部屋を友人に引継げないかという場合でも、「(長年の信頼がある)Aの紹介ならば、値上げしないでそのままの家賃でいいわよ」と、私の友人にもまたその“信頼バトン”を繋いでゆくことができます。
|
| ナビ: |
なるほど、やはりどのようなケースでも、ビジネスにおいては信頼がとても大切なことなのですね。先ほど値引きのお話がでましたが、ベトナムの賃貸において値引き交渉はよく行われるものなのでしょうか?
|
| Aさん: |
そうですね、例えばですが、ベトナムでは契約をしに行った日から賃料が発生する物件も多くあります。そこで、引っ越すまでに日数があり、水道や電気代が賃料に含まれている場合、交渉して入居日までの不必要経費分を差し引いてもらったりします。
|
| ナビ: |
人対人のコミュニケーションで成り立っている社会の雰囲気にあたたかみを感じますね。逆にベトナムの生活では、どんな事が大変でしたか?
|
| Bさん: |
まずは、インフラ関係でしょうか。私がベトナムに来た当時(2004年)はまだ治安も今ほど安全ではありませんでしたし、電力供給…は今もまだ多少不安定な事には変わりありませんが、ネットをするにも簡単なことではありませんでした。加えて交通インフラが整っていないため、やりたい事ができないストレスも度々感じました。例えば日本へ手紙を送ろうにも、切手がどこに売っているのかというほんの些細な事さえ、初めは何もわかりませんでした。
|
| Aさん: |
他には、太陽熱で電力を賄っているおうちでは、お天気が悪いとお湯も出なくて冷水シャワー、なんてこともありましたね。また、ベトナムは一方通行の道が多いんですよ。地図を片手に右往左往したことも今となっては懐かしい思い出ですが、実際そんな時に限って豪雨に見舞われてしまったり。
|
| Bさん: |
 |
|
|
|
| 浸水する路上 |
|
|
|
雨季のホーチミン名物、スコールですね~。5月から10月にかけた午後、突然の豪雨で身動きのとれなくなることがしょっちゅうあります。これがやっかいで、道路も水浸しであちこちに溜め池状態、合羽をきていてもずぶ濡れ、ままならない移動にやきもきすることもしばしば。そんな突然の来訪者もしばし待てば過ぎ去りますし、慣れれば大きな水溜りなども楽しめるようになったりするのですが…
|
| ナビ: |
そうした風景は、連綿と受け継がれてきた文化の一つでもあるかと思うのですが、逆に、数年前と比較してみて生活環境で変わった所などはありますか?
|
| Bさん: |
物価、あらゆるものの値段の高騰でしょうか。日々の食料から住居の賃料、ベトナムでは欠かすことのできないバイクの燃料費に至るまで生活のすみずみに値上げの波が押し寄せ、人々の暮らしを圧迫しています。一般的な家庭の食費は一年前にくらべおよそ倍にまで膨れ上がり、いくら共働きをしてもこれでは追いつきません。
|
| Aさん: |
ほんとに、もうこの一年の間(2007年夏頃から)どこも値上がりがひどいですよね。すべての値段が徐々に、でも確実に右肩上がりで移行してるんですよ。例えばバイクの駐車料金なども、市内五つ星ホテルでは今まで一晩駐車して一万ドン(約60円)だったのが、近頃では二万ドンと実に二倍も値上がりました。
|
| ナビ: |
ということは、駐車スペースなども確保が難しくなっているのではないでしょうか?
|
| Aさん: |
まわりでは一時期、駐車場がなくなってしまって困ったという話題でもちきりでしたよ。今まで停めてもよかった場所に建物ができてしまう衝撃は、何度体験しても慣れませんね。土地といえば、都市部では不動産価格の急上昇が賃貸住民の家計に大打撃を与えています。翌月からのあまりもの突然の賃料アップに、退室を余儀なくされるケースもあります。他には、以前ならベトナムでは賃料に光熱費やインターネット代が込まれていたのですが、最近ではそれら諸経費は家賃と別で請求されるケースが多くなってきました。
|
| ナビ: |
お話を伺っていると、ここ一年の変遷には物凄いスピードを感じますね。
|
| Bさん: |
本当にそう思いますね。少しご無沙汰していると、いつの間にやら「あれ、ここにこんな綺麗な建物あったっけ?」「あれ、ここのコーヒーってこんなに高かったっけ?」という具合です。
|
| ナビ: |
外国資本が入ってくることで、豊かになる面もあれば、失われゆく風景もあるのですね。
|
| |
 |
 |
|
|
| 急速に都市化するホーチミン市 |
|
|
|
| Aさん: |
この地で暮らす住民としてみれば、インフラが整いおいしいレストランができればそれだけ暮らしやすくはなります。しかし、元は私たちも外国人です。ベトナムという異国の地を体感するためにやってくる人々の立場からすれば、古きよきベトナムの情景が消えてゆくことに、一抹の寂しさを禁じえないのではないでしょうか。
|
| ナビ: |
みなさん本日はどうもありがとうございました。
|
|
(※1)デタム通り
世界中から数多のバックパッカーが集う安宿街 |
|
|